サラン
サハラ砂漠ツアー三日目は最終日です。
最終日の予定はマラケシュまでひたすらバス移動のみです。
マラケシュから砂漠の街メルズーガまでは、車で10時間くらいかかるので、1泊2日のツアーもあるけどかなりしんどいと思います。
早朝、5時過ぎ、夜が明ける前に出発です。
他のツアー客も同じ時間帯なので、ラクダさんたち連なります。
そして、そこからはバンに乗り込み、ひたすら移動です。
今回のサハラツアーはメンバーに恵まれて、みんな仲良く最高でした。
一人の問題児を除いて…
ブログではまだ登場していない彼の名は、「Mr. ヤラ」
僕らのドライバーです。
みんな言ってました。
「最高のメンバーだな!ドライバー以外は。」って。
「ヤラ」って言うのは、彼の口癖で、「行くぞ」って意味です。
誰も名前知らないし、「ヤラ、ヤラ」しか言わないから、Mr. ヤラと命名されました。
別に悪い奴じゃないんですけど、とにかくせっかちなんですね。
で、バスはラテン系のメンバーじゃないですか、めっちゃ時間にルーズです。
想像以上に時間に関しては、いいかげんですね。言い方換えれば、おおらかですね。
噛み合うわけない組み合わせです。
初日のツアースタート前にして、イライラして「ヤラ、ヤラ」言うドライバーに、ラファエルが「Holidayで来てんだから、もっとリラックスしてくれよ!」って言ってました。
そのときは、「その通りだよ、ドライバーさんよ」って俺も思っていたけど、初日の昼ごろから、みんな完全に相手にしなくなっていました。
だって、休憩の時間も伝えてないのに、急に「ヤラ!ヤラ!」って言って、バンを発進させるからね。
あと、致命的なのが、英語は全く話せない。もちろん、スペイン語やイタリア語も。
モロッコ人なので、アラビア語とフランス語(少し)は話せます。
けど、アラビア語話せるリンダと、フランス語話せるマリアッラは、「嫌よ、話したくないわ。」って言って通訳してくれないし。
他にもフランス語話せるメンバーはいたんだけど、全く話す気ありませんでした。
だから、僕らのツアーはいつも、翌日の出発時間も朝ご飯の時間も誰も知りませんでした。
Mr. ヤラはせっかちなんで、運転もそりゃ飛ばします。
同業者のバンも抜いて行きます。
いや、同じツアーじゃないの!?
そんな最終日の帰り道、Mr. ヤラに試練が待ち構えていました…。
道路が…
川になってる…
モロッコの道路に迂回路なんてありません。
これを避けるためには、何十km、へたしたら100km以上大回りしないといけません。
もちろん、みんな、ここぞとばかりに言います。
「ヤラ!ヤラ!」
「ヤラ!ヤラ!!ヤラ!!!」
さすがのMr. ヤラも、いつもの「ヤラ!」が出てきません。
みんなで、山の上まで登って、どうなってるか見に行くことにしました。
ひどい有様です。
お!
トラックは車高の高さを生かして、突っ込んでいきます。
それを見た別のドライバーも続きます。
ちょ、これは…
完全にアウトっぽいけど…
ん?
抜けたー!!!
そうなったら、もう、乗用車だって突っ込みます。
こうなったら、うちのMr.ヤラが黙ってるわけありません!
クラクション鳴らして、「ヤラ!ヤラ!」って山の上にいる僕らに向かって叫びます。
本当に、それしか言わないな、こいつ。 笑
行きましたよ、僕らの命を乗せて。
脱出用に窓は全開で、ドアは半ドアにしてあります。
もちろん、Mr.ヤラの提案ではなく、僕らで決めました。
Mr.の頭には、万に一つの失敗もございません。
どこから湧くんだ!その自信!!
ラファエルの右手が最重要です。
抜けたー!
そこからの、Mr.ヤラは遅れを取り戻すべく、恐ろしいスピードで山道を駆け抜けました。
マラケシュのフナ広場に戻ってきて、一旦ホテルに帰ってから、みんなで晩ごはんを食べようということになりました。
「22時に集合だからね!」アンジェラがみんなに言いました。
アンジェラ23時頃に来ました。
僕は22時ちょうどに行きました。
誰もいませんでした。
すぐにスペイン人夫婦が来ました。
10分後、イタリア人が数名が来ました。
30分後、ラファエル(ブラジル人)が来ました。
50分後、クリス(メキシコ人)が来ました。
ラテン系の人達との待ち合わせ、難すぎるわ!
本当に良いメンバーに恵まれた最高のツアーでした。
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裕介